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(相続3-1)遺産分割の話し合いがまとまらない

 今年の2月に父が亡くなりました。母は去年の1月に既に亡くなっているため、相続人は私と2人の兄弟(兄・妹)だけです。

先日、遺産の相続に関して家族会議をしたところ、もともと兄弟仲が良くなかったこともあり、互いに主張を譲らず、上手く話がまとまりませんでした。どうしたらいいですか?

 

A 遺産をどのように分割するかの協議では、遺産の価格や、誰がどの遺産を相続するかなどについて、それぞれの言い分が対立し続け、自分たちだけで話合いを続けていても問題が解決しないことがあります。

 

 そのような場合は、弁護士に相談して解決を目指してはいかがでしょうか。例えば、自分がどのくらいの遺産をもらえるかといったことなど、弁護士に相談をすれば、解決できることがあります。相談だけでは解決できない場合も、弁護士に代理人になってもらうことで、話合いが進み、解決できる場合もあります。

 

 協議がまとまったら、協議の結果を書いた書類(遺産分割協議書)を作成した方がよいです。そうしないと、後で言い争いが蒸し返される可能性が高いからです。その書類にあなた、お兄さん、妹さんが、それぞれ署名・捺印し、各々1通ずつこれを保管するのがよいでしょう。

 

 この書類は、きちんと作らないと、やはり後でその言葉の内容を巡って言い争いが蒸し返されたり、ちゃんとした書類でないと登記ができなかったりします。専門家である弁護士に作成してもらえば、そのような蒸し返しや手続上のトラブルを防ぐことができるでしょう。

 

 協議がまとまらない場合には、家庭裁判所の力を借りて解決を図ることになります。家庭裁判所で遺産分割を解決する方法としては、調停と審判の2つがあります。

 

 調停では、家庭裁判所の調停委員が、あなたや、お兄さん、妹さんから言い分を聞くなどして、それぞれの意見の調整を図ります。話合いを重ね、みんなが合意できる遺産の分割の方法が見つかった場合には、家庭裁判所が調書を作成し、その内容に従って遺産を分割することになります。そのため調停はあくまであなた、お兄さん及び妹さんという相続人の全員の合意が必要になります。

 

 他方、話合いがつかず、調停では解決できない場合には、審判により解決することになります。審判の場合、相続人間での合意ではなく、裁判所がどのように遺産を分割するかを決定し、裁判所が審判書というものを作り、その判断に従って遺産を分割することになります。

 

 法律上は、調停の申立てと審判の申立てのいずれを先に行っても良いことになっていますが、相続人全員の話し合いで解決するのが望ましいとされ、先に審判の申立てをしても、調停に戻されてしまうのが通常です。そのため、家庭裁判所に申立てをする場合は、まずは調停の申立てするのがよいでしょう。

 

 どのような方法を採るにしても、遺産の分割には法律上の難しい問題がついてきます。遺産の分割に関して困ったことがあったら、なるべく早く弁護士に相談することをおすすめします。

 くわしいことは沖縄弁護士会の弁護士にご相談ください。

 

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